可視光の分光光度計を自作するプロジェクト①

紫外可視分光光度計という、実験科学者なら一度は触ったことのある装置があるのですが、自作の分光器(記事へジャンプ)を応用して分光光度計を自作できないか(可視光の分光光度計なら作れるのではないか)、ということを思い立ったので、試すプロジェクトです。

分光光度計ってなに?

 難しいことはいつか説明するとして、ある物質に色がついている、ということは、光がその物質を通り抜けて目に届く(または、光がその物質に反射して目に届く)までの間に、なにがしかの色が吸収されている、ということを意味しています。じゃぁ一体どんな色の光が、どれだけ吸収されているんだろうか、ということを数値化するのが分光光度計です。

分光光度計ってなにに使われているの?

 何色の光をどれだけ吸収するかは、物質によって決まっています。どの色をどれだけ吸収したかを数値化することで、例えば液体の中に溶けている物質が、①なんの物質であるか、②どのくらいの量が溶けているか、ということを知ることが出来ます。

分光光度計を自作できそうな気がしてきた

自作の分光器(記事へジャンプ)を使って、iPhoneのカメラで、こんな映像を取ることが出来ました。
太陽の光は、もともと無数の色の光の集まりです。分光器を使うと、光を色ごとに分けることが出来ます。雨の日に見える虹と同じ原理です。
虹のように、赤から紫まで色ごとに並べたものを「スペクトル」といいます。(もう少し正しく言うと、光の色の違いは、エネルギーの違いです。エネルギーの小さなものから大きなものに並べたものが、スペクトルです。)

 白熱灯は、連続したスペクトル。蛍光灯は、連続していないスペクトルです。自作の分光器でも、ここまでの画像を取ることが出来ます。今回これを、すばる画像解析ソフト Makali`i(マカリ、マカリィ)というソフトを使って、数値化してみました。

右上に表示されているグラフ(スペクトルを数値化したグラフはよく「チャート」と呼ばれます)が、スペクトルを数値化したものです。これが、いかにもそれっぽい!!

時間のある時に、この技術を応用して、分光光度計を作ってみようと思います。ここまでできてしまえば、たぶんできます。

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