「科学すること」で身につく6つの力

科学的に物事を考え、科学的な手順で解決する体験を「科学すること」という事にします。この「科学すること」を体験することによって、6つの力を身に着けることができます。

「科学すること」で身につく6つの力

1つめの力 『科学リテラシー』

身の回りの出来事に対して、科学的知識に基づいて判断できる力を科学リテラシーと呼びます。この力を持っていると、身の回りに溢れる怪しい情報や誤った情報に振り回されることなく、正しい情報を選べるようになります。

2つめの力 『ロジカルシンキング』

科学リテラシーに基づき、筋道だった手順で物事を考えることをロジカルシンキングと呼びます。この力を持っていると、何かをしようとするとき、主観に惑わされず、客観的に物事をとらえ、合理的な結論を導き出すことができるようになり、成功の確率を上げることができます。

3つ目の力 『課題解決能力』

ロジカルシンキングに基づき、系統だった方法で目の前の課題を解決する能力のことを課題解決能力と呼びます。この力を持っていると、これまでに経験した課題はもちろん、これまでに出会ったことのない全く新しい課題に直面した時でも、ベスト、少なくともベターな選択肢を選ぶことができるようになり、安定してどんな課題でも解決することができるようになります。

4つ目の力 『自己肯定感』

自分が認められている!自分ならできる!と感じることを、自己肯定感と呼びます。自己肯定感を一番得られるのは、成功体験をしたときです。この力を持っていると、自分の行動に自信が持て、よりアクティブに活動することができ、人生が豊かになります。

5つ目の力 『アクティブラーニング』

学ぶことが楽しくてしかたなく、自分から積極的に学ぼうとする学習姿勢をアクティブラーニングと呼びます。アクティブラーニングは、無理やりやらされた学習よりも格段に学習効果が高いことが知られています。この力を持っていると、もっと、もっとという向上心に繋がります。

6つ目の力 『創造力』

全く新しいものを生み出す力を創造力と呼びます。この力を持っていると、既存の概念にとらわれない全く新しいものを生み出すことができるかもしれません。

科学すること

これら6つの力は、それぞれがそれぞれに密接につながって、お互いに高め合い、様々な困難に直面した時の適応力に繋がっていきます。社会には、解決しなければならない課題が山ほどあります。皆さんが大人になった時に、この6つの力がきっと支えになってくれるはずです。

科学することは、この6つの力を高める絶好のツールです。例えば自由研究を考えてみましょう。研究を始めるためには、科学的な知識が必要です(科学リテラシー)。十分な科学的知識を集めたら、それに基づいて筋道だった仮説を立て、実験や観察の計画を立てます(ロジカルシンキング)。実験や観察では、仮説通りの結論が導き出せなかったときに、PDCAサイクルを回し、改善して課題を解決する必要があります(課題解決能力)。仮説が実証されたとき、子供たちに大きな達成感を味わい、自分でもできるのだという自信に繋がります(自己肯定感)。自信は積極性を生み(アクティブラーニング)、さらに高い目標に向かって新しい目標を創り始めます(創造力)。